SSブログ

安保法制〜去年の閣議決定時にもっと反対運動が高まっていれば〜 [雑感]

安保法制の強行採決が迫っている。

第一次安倍政権では18本もの強行採決を繰り返した安倍政権。
http://polepole-sakae.blog.so-net.ne.jp/2013-07-05

10本の最重要法案を、80時間の審議で採決するだろう。
80時間÷10本なので、一本当たりの審議時間は8時間でしかない。
戦後最悪の内閣である。

「戦後最悪」・・・
「もはや戦後ではない、次の戦前だ」という言葉が
ボクのTLには流れてくる。
まさにそのとおりだ。

思えば一年前、珍しく反安倍政権の機運が高まった。
憲法解釈に関する閣議決定の時だ。

あの時、もっと反対運動が高まっていれば
もしかしたら・・・と考えてしまうのはボクだけだろうか。

リベラル陣営ばかりでなく、良識ある人々が
政権の勝手な閣議決定に怒り、憤慨していた。
にも関わらず、その機運は急速に衰えてしまった。

リベラルな立ち位置の憲法学者
木村草太さんの理論が、その端緒となったのではないか。

そのことについては8月に、このブログでも書いたが
http://polepole-sakae.blog.so-net.ne.jp/archive/201408-1
今一度、考察してみる。

「新3要件は、我が国の集団的自衛権は、個別的自衛権と集団的自衛権の
重なった部分にしか適用できないと書いてあるのと同義である。
故に今まで以上の事は何も出来ないはずだ」
「冷静に」「閣議決定を守らせよう」というのが、
当時の木村さんの論旨だったと思う。

kimura_setu.jpg


実際の国際法上の集団的自衛権は、
個別的自衛権とは完全に切り離したものと考える。

つまりこういう事

juurai.jpg


もし個別的自衛権と集団的自衛権が重なる部分があるとしたら
それは明確に個別的自衛権と捉える、というのが国際法だ。

honnrai.jpg


個別的自衛権と集団的自衛権が重なった部分をそのままに
集団的自衛権と認めてしまったために
境界線があやふやに滲んでしまって、下図のような状態になってしまい、
国会での議論になっているのではないかと思う。

sarani.jpg


機雷掃海や敵基地攻撃、先制攻撃など
境界線が滲みまくってしまい、どこまで行くのか歯止めもない。

そもそも、政府に法治主義を守ろうという気がさらさらないのだから、
ロジックで何を言っても無駄だったのかもしれない。
法律の文言の穴を見つけて、恣意的に利用しようという
悪徳商法のような政権なのだ。
木村さんはそこを見誤った。

また佐藤優氏は公明党を過大評価しすぎて、見誤った。
宮台慎治氏はロジックに頼りすぎて見誤った。

多くのビジネスパーソンやエコノミストは、
株価と「アベノミクス」という言葉に惑わされて見誤った。

一年前の、あの閣議決定後の反安倍政権の機運が急速にしぼまなければ、
子供達を将来、中東などの紛争地帯で戦火に巻き込ませるような
法案は出てこなかったかも知れない。
あるいは、出されたとしても、もう少し控えめな物だったかもしれないと思うと
実に残念でならない。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。