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閣議決定の評価 木村草太説に違和感 [雑感]

気鋭の憲法学者の木村草太さん。

集団的自衛権の一件では、参考になる意見をメディアで
発信し続けていた。

かれの閣議決定の評価について
しかし、僕はどうしても違和感がある。

ネット上でも話題になり、急速に反対の機運をしぼめさせていった。
ラジオなどでは、宮台慎司あたりも乗っかって
「公明党の大活躍」などと言い始めた。

はたして本当なのだろうか?

ミスリードではないのか?

「今回の閣議決定は、従来の政府の憲法解釈を
少しも変える物ではありません」という、安倍晋三の
会見の第一声そのものなのが、なんとも皮肉である。

国際法上は「個別的自衛権」と「集団的自衛権」は
完全に別の物である。
重なる部分がある場合は「個別的自衛権」と見なされるのだそうだ。

juurai.jpg

今回のように「重なる部分」のみを認めた場合は下記のようになる。
木村さんは、この部分のみを認めたのだから
「冷静に」「閣議決定を守らせよう」という。

kimura_setu.jpg

しかし、重なる部分がある場合は「個別的自衛権」と見なすのであれば
本来は下図のように解釈すべき物。

honnrai.jpg


根本的な部分で大きく前提を変えてしまったのは大きい。
また、閣議決定の表現も曖昧なため、さらなる解釈の余地が生じている。

sarani.jpg

本来、切り離された別個の物を、曖昧な限定とともに
同じ土俵に乗せてしまったため、
その境界線が浸食されていく危険性が発生してしまうのではないか?

安倍晋三や岸田外務大臣の国会答弁を聞いても分かるとおり
すでに、解釈幅を広げようとするチャレンジは始まっている。

それに、根本的な土俵を変えてしまっているのだとすれば、
やはり憲法解釈を閣議決定で変えていることになるので、
「この閣議決定を支持して、遵守させる」とするのは、
立憲主義と矛盾してしまうのではないだろうか?

今回の場合、閣議決定の取り消しを求めるのが
スジが通っているように思う。


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