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共謀罪は世界標準というネトウヨ言説の浅はかさについて [雑感]

共謀罪とTOC条約条約批准の関係で、
「共謀罪は世界標準で、この法律を持っていないのは日本を含む11カ国だけ」という
ネトウヨ言説と、ケナタッチ特別報告者の書簡について。

備忘録としてまとめ。

写真は法務省のHPにある、各国の対応というPDFだ。
こんなザックリしたものを見せられて、一層不安になる。
日本の法務省は大丈夫なのかと・・・

2017.5.25.jpg

一般に法体系には英米法と大陸法の二つの体系がある。
共謀罪は英米法体系の国に存在し、大陸法体系の国には存在しない。

TOC条約批准のために
新たに共謀罪を新設した国は187カ国中ノルウェーとブルガリアだけである。
英国と米国はもともと国内にあった法律の「共謀罪」で対応。
フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、中国、韓国は「参加罪」で対応。
カナダはすでに「共謀罪」があったが、条約の締結に向けて新たに「参加罪」も設けた。
野党が187カ国・地域の一覧表を出すよう求めたが、
外務省の担当者は会議で「政府としては納得のいく精査をしたものしか出せない。
自信を持って説明できる国は限られている」と述べた。

法律は各国の法体系の中で議論して初めて意味がある。
「銃を持っているだけで犯罪になる国」と、「銃を持つ権利が保障されている国」とでは
法体系自体が異なるのは当然。
たとえばイギリスの刑事法と、中国や北朝鮮のような国の刑事法が同じであるはずもない。
また、取り調べの可視化など、人権を守る措置が行き届いた北欧の国と、
全く整備されていない極東の島国が同じで良いはずがないではないか。
問題となっているのは、日本の法体系の中での共謀罪である。

テロ防止に関わる主要13条約を全てを批准し終え、
予備罪も含め、世界的にも早い段階から
犯罪に対して予防的な措置を施している日本の法体系の中で
さらに必要な部分は何処かを議論しなければならないのだが・・・。

国会審議の中では、「一般人」の定義や「キノコ」「花見」ばかりが
マスメディアで取り上げられているが、
各国の法整備を参考にした文言規定の質問なども行われている。
議論が深まらなかったのは、やはり政府側の答弁に問題があった。

そもそも条約締結に、共謀罪か参加罪のどちらかが必要というのは、
立法ガイドの誤訳に基づいており、
正確に訳せば、日本は法体系的にどちらも不必要というのが、
刑事法学者多数の見解である。

ケナタッチは日本の法体系の中で、現政権が成立を急ぐ法案の内容に対して、
日本が批准したICCPRに抵触する可能性など、その問題点を具体的に指摘して問うている。
「多くの国で共謀罪があるから日本も作ろう」という、
外形的で抽象的なレベルの話はしていない。

これに対する日本政府の反論は、
他国でも共謀罪があるではないかというレベルであり、
それはスピード違反で捕まった運転手が「他のクルマもスピード出してるだろ」
という反論と同レベルでしかない。

ケナタッチ氏は、公開質問状とした理由も述べているし、
「要請があれば、国際法秩序と適合するように、
日本の現在審議中の法案及びその他の既存の法律を改善するために、
日本政府を支援するための専門知識と助言を提供することを
慎んでお請け致します。」とまで言及している。

共謀罪は世界標準と嘯く日本政府。
世界標準の人権に配慮した法律を自身で作れないのなら、
子供のような反論をせずに、
素直にケナタッチ氏に協力を求めればよかったのだろう。

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