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南京事件を否定する人の増加について

南京事件のユネスコ記憶遺産への登録で、ネットを中心に議論になってる。
自民党の議員では「(南京事件そのものを)政府が否定しようとしているときに、
このような登録は困る」や、「ユネスコへの拠出金を止めよう」と言い出す人までいる。

無責任なネット上の人々は「ユネスコ反日認定」や「ユネスコは左翼」とか。
「南京事件は中国の捏造なのに、それに加担するなんて許さない」とか。
このような極端な意見ではないとしても、
「南京事件そのものが無かった」と信じている人が非常に多いのに驚かさる。

学術分野ではすでに決着が付いているのに、
漫画家や自称歴史家のサブカルチャー的な言節が、
かなり広範に影響していると考えられる。
しかし「南京事件がなかった」というのは、
「ホロコーストはなかった」や「アポロ11号は月面に到着していない」
「源義経はチンギスハーンだ」と同じなので、
それを大まじめに政治家や市民の多くが信じている状況は、とても危険だ。

以前、安保法案の審議の時に、テレビ局や新聞では大規模なアンケートを憲法学者に実施した。
今回、南京事件についても、歴史学者にアンケートしていただくことはできないか? 
もしくは、高名な歴史学者三人ほどにインタビューするだけで良いかも。

南京事件の問題は、歴史学の側面というより、プロパガンダの側面になっていて、
今の状況は南京事件を日本会議や幸福の科学などのプロパガンダに利用されていて、
多くの市民がそれを信じ始めている段階と言える。
このような歴史修正主義的な考えが市民を覆い尽くすと、
北東アジアの緊張を高めるような気運に繋がりかねない。

以前、名古屋市長の河村たかしが「南京事件はなかった」と発言し話題にった。
この時、当時のアベシンゾウをはじめ、多くの国会議員が
その発言を支持する内容の意見広告を出している。
与野党問わず、実に多くの議員が名を連ねている。
かたやアベ政権は、国連の常任理事国入りを目指している。
そこに矛盾があるのだが、アベ自身が、本気で南京事件の存在を否定しているために、
その矛盾に気づかない。
まさに反知性主義の極めつけだ。

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「南京事件の否定」というのは、日本の国益を損ねるし、
このまま放置していると、世界の中の非常識国民となってしまう。
今回の一件での、二階氏のユネスコに対する発言を聞いていると、
戦前、日本が国際連盟を脱退した時の事を思い起こしてしまう。
あの時、日本国民は拍手喝采したのだ。



※添付の写真はネットで拾ったモノ。このブログ主さんも南京事件を否定している
http://kukkuri.blog58.fc2.com/blog-entry-1086.html


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